議会質問:令和4年12月議会から
今回で通算、38回目となる登壇。
8月に会派での視察予定であった「富山型デイサービス」の調査や、ライフワークとして取り組んできた「政策アイデアコンテスト」への提案、事業者から寄せられた声をもとに、一般質問を行いました。
質問の大項目
1.地域共生社会の実現について
2.たかまつ政策アイデアコンテストについて
3.事業継続力強化計画の策定支援について
1.地域共生社会の実現について
2017年5月に成立した地域包括ケアシステム強化法のもと、介護保険法・障害者総合支援法・児童福祉法に「共生型サービス」が新設されました。その淵源となったのが、年齢や障害の有無などにかかわらず、誰もが住み慣れた地域でデイサービスを受けられる場所として誕生した「富山型デイサービス」です。その効用として、①高齢者にとっては、 子どもと触れ合うことで日常生活の改善や会話が促進する。②障害者にとっては、 居場所ができることで自分の役割を見出し自立へとつながる。③子どもにとっては、 他人への思いやりや優しさが身につく。といったことが挙げられます。この他に運営側としては業務コストの効率化も期待できるなど、多くのメリットがあります。
そこで、富山の事例や豊田市の事例を通しながら「共生型サービス」の普及を推進すべく、質問を準備をしていましたが、現在の制度では事業所にとってメリットを訴求しにくい状況があります。制度の理念は良いことから国へは山本博司参議院議員を通じ、制度改正も含め普及推進のための相談を重ねています。今回の質問では、地域共生社会の実現に向かうために、富山での取り組みの根幹となる「共に生きる運動」の理念を本市でもしっかり学べるよう訴えました。
2.たかまつ政策アイデアコンテストについて
私は「次代を担う若者が高松市の未来を考え政策提案する取り組み」の必要性を求め、そしてその充実を議会で求め続けて参りました。今年3年ぶりに再会された「たかまつ政策アイデアコンテスト2022」を実施する目的を明確にし、より充実させるためのアイデアを提案しました。
また、今回のコンテストで提案されたアイデアを実現できるよう後押しをしました。特に、私も推進してきた「芸術士®派遣事業」を活用し、本市の魅力を高めることのできるアイデアの「芸術士実習」を実現できるように、NPO法人アーキペラゴと当局とも調整を重ね質問に臨みました。
芸術士実習については、実施にむけた準備が開始されるとの答弁を得ました。
3.事業継続力強化計画の策定支援について
事業継続力強化計画とは、災害による被害の最小化や早期復旧の手順などを体系的・網羅的に定めたBCP(事業継続計画)の簡易版で、2019年7月に施行した中小企業強靱化法で導入されたものです。
この取り組みを推進し、中小企業の強靭化を支援するために、行田市の事例を紹介し、奨励金制度を提案しました。本市ではコロナ禍や物価高騰の影響から、中小企業を守るべく国の交付金などを活用し補助事業を行っていますが、次の支援策のひとつとして採用できるよう訴えました。また、北海道の事例をとおして建設工事の競争入札参加資格審査への加点を行うことを提案しました。
奨励金制度の実施について、次の国の経済対策などを活用した支援策として実施にむけた検討がなされることになりました。
建設工事の競争入札参加資格審査への加点については、当局の理解が及ばなかったのか、事業継続力強化計画は中小企業の取り組みであるため、大企業への加点ができず、公平性に欠くため採用できないとの答弁でしたが、BCP(事業継続計画)の策定も対象とする北海道の事例も参考によくよく調査するよう求めています。